富士バイオ株式会社

キチン・キトサン協会 活動の記録

1991年に、人々の健康維持・増進を願い、発足されたキチン・キトサン協会。カニ殻キトサン製品のパイオニアである富士バイオをはじめ、キトサン販売企業、原料供給・製造メーカーなどが参画し、キチン・キトサンの研究及び有用性の報告が行われました。

キチン・キトサン協会とは | 登壇された講師の方々 | キチン・キトサン協会誌 創刊号より 巻頭言 / 目的・事業 / 設立までの歩み | 力二殻の機能性について~協会誌Vol.3より

キチン・キトサン協会とは、キトサン臨床応用の第一人者、アスタークリニック院長の松永亮医師が設立し、キトサンの主に健康における効果について幅広く人々に認識してもらうことを目的として1991年から活動していた団体です。

当時はまだサプリメントという言葉も一般的ではなく、現在のように大手企業が健康食品産業に名を連ねる事がまれな環境の中で、早くから食品のエビデンス(科学的根拠)に着目し、実験での検証や研究者との連携、他分野での研究情報から末端の愛用者の声までと、膨大なキトサンに関わる情報の収集と拡散を続けてきました。

現在は休会という形をとり表立った活動はしていませんが、約15年間に及ぶ活動の中には75巻もの会報誌(キチン・キトサン協会誌)が残されていて、紙面を埋める話題は現在にも通じる普遍的なものが多く、大変貴重な資料であると思います。

当時、現役の国立大学医学部教授でありながら2代目理事長となった奥田拓道氏は「構造がはっきりしているキチン・キトサンは、効能効果、機能性を科学的に説明出来るという意味で、非常に西洋医学のお薬に近いという事が言える」と述べました。

それゆえにキトサンの様々な機能性が研究され、その中の一つ、コレステロール低下作用という効果では、特定保健用食品としてすでに広く人々の健康に寄与しています。

しかしながら誌面をみると、キトサンの基礎研究や臨床応用の話題にとどまらず、ロシアからチェルノブイリ被爆者への応用、農業分野、さらには科学的には証明できないであろう難病を克服したという体験者の声など多岐に渡っています。

そういった点をとっても、キトサンは機能性食品ならぬ「多機能性食品」だといわれるゆえんなのではないでしょうか。

約15年間の活動期間中に定期的に開催されていた定例会や講演会では、講師としてキトサン研究周辺での各界のエキスパートが登壇し、その錚々たる顔ぶれにはあらためて驚かされます。

主だった講師はこちらになります。

赤松 勇一:稲作農家
旭丘 光志:作家、日本ジャーナリスト会議会員
浅香 光代:女優
阿部 博子:医学博士、近畿大学東洋医学研究所 第一研究部門教授
穴水 玲逸:医師、青森東方クリニック
糸川 嘉則:医学博士、福井県立大学看護福祉学部学部長 京都大学名誉教授
糸日谷 秀幸:理学博士、NR(栄養情報担当者)健康カウンセラー
落合 慶一郎:㈱食品化学新聞社 代表取締役
大村 崑:俳優 日本喜劇人協会副会長
奥田 拓道:医学博士、愛媛大学医学部医化学第二教室教授
加藤 清美:健康産業流通新聞社 代表取締役
加藤 秀夫:医学博士、県立広島女子大学家政学部食物栄養学科教授
梶本 修身:医学博士・医師、総合医科学研究所所長、大阪外国語大学保健管理センター講師
金子 今朝夫:国際健康研究所 代表
川竹 文夫:ガンの患者研究所 代表
坂本 廣司:日本化薬(株)医薬事業本部特薬事業部開発部長
桜井 弘:薬学博士、京都薬科大学教授
山東 昭子:元参議院議員・科学技術庁長官、(財)日本健康・栄養食品協会会長
下平 正文:医学博士、健康医学情報センター所長
白井 邦彦:全国漁業協同組合連合会次長
孫 海龍:医学博士、韓国大邱市廣日病院院長
武田 厚司:薬学博士、静岡県立大学薬学部医薬生命科学教室助教授
田澤 賢次:医学博士、富山医科薬科大学医学部教授
田中 信康:理学博士、元厚生省健康増進栄養課課長補佐 (財)日本健康開発財団 常務理事
辻 啓介:農学・医学博士、国立健康・栄養研究所 応用食品部 食品栄養評価研究室長
赫 勲男:甲陽ケミカル㈱ 代表取締役社長
中島 和男:川研ファインケミカル(株)ライフ事業部香粧品開発部長
中村 幸昭:鳥羽水族館館長、日本甲殻類学会評議委員
難波 恒雄:薬学博士、富山医科薬科大学名誉教授、民族医薬食科学研究所所長
長谷川 榮一:医学博士、佐倉市国際文化大学学長
長谷川 佳哉:漢方医薬新聞社 主幹、国立北京中医薬大学日本校副理事長
林 盈六:医学博士、財団法人日本相撲協会診療所・医師
平野 茂博:農学博士、鳥取大学農学部教授、キチン・キトサン研究開発室室長、キチンキトサン研究会(現キチン・キトサン学会)発起人
福士 雄幸:医学博士、ふくし内科小児科医院院長
福地 知行:工学博士、静岡県立大学薬学部名誉教授
藤平 健:医学博士、藤平眼科院院長、日本東洋医学会元会長
牧野 順一:健康産業新聞社 代表取締役
松井 宣夫:医学博士、名古屋市立大学医学部整形外科学教室教授 同付属病院院長
松永 亮:医学博士、松永労働衛生コンサルタント事務所長、アスタークリニック院長
ミハイロワ・スヴェトラーナ:愛知県立大学講師
光岡 知足:農学博士、東京大学名誉教授、理化学研究所名誉研究員
矢吹 稔:農学博士、元千葉大学園芸学部教授、キチン・キトサン研究会(現キチン・キトサン学会)初代会長 
和田 政裕:農学博士、城西大学薬学部教授 医療栄養学科食品学講座
李 鴻基:医学博士・医師、八反丸病院 
その他
※敬称略、50音順、肩書きは講演当時のものを掲載。

このような講師陣を招いて全国各地で講演会を開催していた協会ですが、当時はまだインターネットの普及もなく、現在その内容を知ることができるのは、会員などに配布されていた会報誌のみとなっています。

そこで、現在でも国内外で大変多くの方に利用されているキトサンに関する有用な情報の一つとして、多くの方にご覧いただくことが、社会的にも意義のあることだと思い、協会理事の許可を得た上で、当ホームページにてその内容を公開させていただくこととしました。

ただし、法規上全ての内容を掲載することはできない為、まずは出来る範囲の中で公開し、その他の部分につきましては、また別の形をもってお伝えできればと考えております。

ちなみに、こちらの協会のサポート(例えば研究用の検体提供や研修会のお手伝いなど)は当社が中心となってさせていただきましたが、キトサンは人々のために広く普及されるべきという観点から、他の企業の方にも門を閉ざすことなく運営していましたので、入会はもとより講演会などでは様々な方面の方が勉強に来られていたと思います。

それでは、キチン・キトサン協会誌創刊号から、理事長の巻頭言、目的・事業と設立までのあゆみをご紹介します。

目的

当協会は、キチン・キトサンに関する情報の収集及び調査研究を行い、キチン・キトサンに関する正しい知識の普及を行うことにより、国民の健康の保持増進に寄与することを目的とする。

事業

1.キチン・キトサンに関する情報又は資料を収集し、及び提供すること
 (1)関連する行政機関、諸外国、業界、事業者等からキチン・キトサンに関する情報の収集を行う
 (2)(1)で収集した情報等の提供を行う。

2.キチン・キトサンに関する調査研究を行うこと
 (1)安全性、栄養成分、表示制度、製造施設、市場の動向、消費者意識等に関する調査研究を行う
 (2)定義、範囲の研究を行う

3.キチン・キトサンに関する公衆衛生上、適切な知識を普及すること
 (1)キチン・キトサンに関する正しい情報を国民に提供する
 (2)制定された各種規格基準の啓蒙普及を行う

4. その他、この協会の目的を達成するために必要な事業
 (1)事業者、消費者に対する講習を行う
 (2)会報の発行を行う
 (3) その他
 *入会を希望される方は、入会申込書に必要事項を記入、押印の上、協会まで提出して下さい。

'86年3月日本で初めてのキチン・キトサン入健康食品発売される

'90年7月12・13日
鳥取県境港市にて日本海カニ報恩感謝供養祭・講演カニ殻(キチン・キトサン)の有用性について
カニ殻農法体験発表・特別講演(労働衛生コンサルタント アスタークリニック院長 松永亮 医学博士・国際健康研究所 金子今朝夫 所長・鳥取大学農学部教授 平野茂博 農学博士)を2日間に渡って開催

'91年3月20日
静岡県富士市「富士ホワイトホテル」にて
キチン・キトサン入健康食品発売五周年記念特別講演会・体験発表会を実施
-2回の催事の結果、協会設立の必要性が高まり準備期間を経て-
第1回設立準備会・研修会

'91年7月20日
静岡県富士市「ラ・ホール」にて
「目的・事業概要・倫理規定・会員会費」について草案を協議
第2回設立準備会・研修会

'91年8月17日
静岡県富士市「ラ・ホール」にて
「目的・事業概要・倫理規定・会員会費」の草案まとまる
協会設立総会・研修会

'91年9月21日
静岡県富士市「ラ・ホール」にて
過去2回に渡って協議を重ねた「目的・事業概要・倫理規定・会員会費」について参加者に趣旨説明の後、労働衛生コンサルタント アスタークリニック院長 松永亮 医学博士を全員の賛同を得て理事長に選出し、協会として発足、設立後の例会・研修会
第2回例会・研修会

'91年10月19日
静岡県富士市「ラ・ホールJ にて
新しい参加者に協会の趣旨説明、体験発表、研修会・懇親会を開催
第3回例会・研修会

91年11月16日
静岡県富士市「ラ・ホール」にて
協会の趣旨説明、体験発表、研修会・懇親会を開催

キチン・キトサン協会理事長
医学博士 松永 亮

最近、健康に関する国民的意識は著しく高揚しております。これは宇宙レベルでの自然環境破壊、社会的環境不全等から人々が自らを守る自己防衛的な反応と解釈しております。

我々医療の現場で、いわゆる成人病とされていた高血圧症、高脂血症、糖尿病或や癌までもが、もはや成人期ではなく幼少時に既に診られるようになりました。

また喘息、アレルギ一性鼻炎、アレルギー性眼炎、そしてアトピー性皮庸炎の如きアレルギー性疾患も近年、信じられない程に増加の傾向を示しています。これらは人類にとって不都合な種々のファクターが多角的に影響し合って“健康づくり”を阻害している結果であります。

キチン・キトサンは我が日本人の叡智と努力により工業生産されるようになりました。

さらに、「未利用生物資源・バイオマス」研究や、「文部省科学研究費」の助成等行政指導のもとに、人類の健康をとり戻すべき基礎的研究の成果が数多く発表されております。

いささかではありますが、臨床的にも徐々にキチン・キトサン効果が認められつつあるのも事実であります。

キチン・キトサン効果が疾病の回復に利用されていると一般に理解されていますが、将来的には、むしろ、疾病の予防効果に期待したいと願っております。21世紀に向っての健康管理の概念は、自らが健康保持増進を図り、自力で疾病を排除することにあります。まさに神が病める現代の人類に賜った福音であると言っても過言ではないと存じます。

1991年9月21日、“カニ”を心から理解しようとする我々はここに「キチン・キトサン協会」を設立致しました。これは人類の健康を維持・増進することを理念に発足したものであります。

この協会の目的の一つは、人類の健康に貢献するキチン・キトサンを幅広く世界の人々に正しく認識していただく努力をすることであります。

もう一つは、大切な資源を地球レベルでの生態学のバランスを考慮して、慎重に対処することであります。即ち製造に携わる人々、販売に関与する人々、個々に利用する人々各々が、人の為、世の為と高い視点に立脚して充分な理解、認識のもとで言動していただきたいと願うことであります。

行政の関連省庁の御指導と会員の皆様の御協力を得て一日も早く当協会が法人格を持つべく鋭意努めたいと存じます。

人類の公平なアメニティ オブ ライフに資すべく、キチン・キトサン協会の各界の代表スタッフの御協力で、世界に認められる協会育成に努力して参る覚悟でございます。

キチン・キトサン協会誌vol.3から福田幸蔵さんの寄稿文を紹介します。

まだキトサンのサプリメントが世に出る前の話になりますが、米子市で会社を経営される福田さんからの依頼で、当時処理に困っていたカニ殼を乾燥して肥料化する機械を、当社が健康食品産業に参入する前に運営していた会社が製作することになりました。

それがきっかけで、その後も福田さんとは長く交流を続けることになりますが、その出会いがカニパックの開発へとつながったことを考えると、福田さんは日本初のキトサンサプリメントのもう一人の生みの親と言ってもいいかもしれません。

日本キレート株式会社
代表取締役 福田幸蔵

近代文明は生命の関与しない部分である。工業経済面では大成功を果したと思う。医学、農学の分野は学問が進んでもその知見が実際に成果を示さないのみか、かえって逆の結果を招いている。

膨大な費用をかけて医療施設や薬物を使用しているにもかかわらず、病人の数や難病が増える一方であり、また、農業にあっても、学問の進歩にもかかわらず、病害虫の発生はおさまらない。

ますます学問が栄えても、不健康な食物の生産が平然となされ、土も病みきっている。農業こそ、生命産業のトップに立つ産業としなければ病人の数を減らすことができないのではないか。

自然的価値のある無農薬の産物、無添加の加工食品こそ命を守る食ではないか。文明が進んだ今日、人が不健康になる事は食の誤りであり、現代の病気の原因ではないか。

まず農業から農薬を制限すれば、そうした分病人が減るのではないか。新しい方法が生れるか、いや、生態学的思想が取り入れられ、成果が上がるのか。

中年の人が突然死、過労死なんてとんでもない異常ではないか。昔の人は皆な過労死で死んだ。日常の食生活の誤りが原因ではないか。人間も植物の害虫も自然の生態系の仲間である。

森林だけが自然でない、自然には自然の方則がある。化学があまりにも自然の中に入りこみすぎたためではないか。

水には水の輸廻がある。雨が降って、地表に流れ、川から海へと流れ込み、太陽の光エネルギーによって蒸発し、雲となり再び水となる法則があるように、自然体たる人間にも「自然治癒力」があるのだが、食のバランス、生活の不摂生をも省りみないで薬だけを信じている人が多い事にあきれる。

植物も人間と同様、すばらしい生命力を持っている。病気に対しては抗菌作用、害虫に対しては拮抗作用、又は生理作用すべてを備えているが充分ではない。

生命体には、免疫という味方がいるが活力がない。それは有効菌、有効な酵素を誘導する物質がないためだ。土壌も人間も、キチン質の欠乏症から来る無防備さだ。昔は自然から植物へ昆虫が間接的にキチン質を補っていた。

植物に、農薬を供しない栄養豊富な食物を、土には、有機物を与えなければ有効な菌が増殖されない。化学肥料の施用では有害菌が増殖するのみだ。

病気の根源は有害菌の毒素だ。自然とは菌の世界に生きる事だ。毒は毒をもって制すという諺があるが正にその通りだ。有益虫、有効菌を増すことが自然の治癒力である。

農業をなさる人は土壌の菌層を変えなければ農薬とのおっかけは永遠に解決ができない。「自然には人間も薬も勝つことはできない」人の生命にあっても、一緒ではないか。

腸内の菌のわざわいが病気を作っているのではないか。治癒力とは腸内の優勢な有効菌群のバランスではないか。人間も土壌も摂取する食物、施す物質に原因があり、それによって発生する優劣がきまる。どうしても食を変えられない人こそ古今伝承的にある「カニ殻、キチン質」を食べて健康人のモデルになってほしい。

私は境港市において昭和57年よりカニ殻に縁があり、肥料、飼料、植物活性剤等を製造販売しているが、この間、農作物に、「カニ殻、キチン質」を施すと、まず土壌の菌層が変る。つまり有効菌「放線菌」が増殖するということだ。

すると有害菌群が静菌状態となり、センチュウ、フザリュウム、リゾクトニ菌群が土壌中に施用した分解物に入り込み、低分子化されたアミノ基に接触すると、菌の外皮「キチン質」が部分的に加水分解されて浸入口ができ、そこにアミノ基が入りこみ同化され死に至る。

また、放線菌の分泌液によって溶菌されるという自然の尊さ、生態系の循環的輸廻がここにもあるのである。増殖した菌類の死骸が土壌の粒子と結合し単粒構造となり理想的な土ができるのである。

また、植物の方へは酵素の誘導が起り「キチナーゼ、キトサナーゼ」が自己防衛力の向上となり、外敵を酵素によってやっつけるのである。人聞の免疫機能と全く同一である。

澱粉やセルロース、有機物を与えても病害菌を退治するキチナーゼ、キトサナーゼの誘導はできないのである。土壌に施用ができない場合はカニ殻から抽出した液がある。これを散布土中に注入することでも同ーの結果を得ることができる。

その他、列記するとキレート効果、これは土壌中のアルミニウム、鉄、燐酸等が、特殊な結合をしてしまい肥料成分のバランスが崩れ、窒素が過剰となり病害虫の宿敵になるのである。しかしキチン質が土壌中に入ると無機の金属イオンをとけた状態にすることで燐酸肥効が向上し、生産物の数量、質が著しく変る事も立証されている。

また、色艶の面でもカロチン成分の代謝により良くなる。何れも安全で滋養の高い食物ができるのは事実である。

総ての生命体はいつも病気の原因の中にいるのであるから、己の治癒力「免疫力」に気を配らねば健康でおれないではないか。健康とは全体のバランスであり、有効菌の優劣である。

みんなが健康に知恵を出せば膨大な医療費の節減になるのではないか、先ず疑う人は素直にキチン質を手に入れて、鉢花か庭木でしっかり観測してみてはどうか。

キチン質の認識が高まって市場の動向が水産関係まで注目きれ、高い期待が寄せられている。一時的な流行品でないとの認識の上に、広く皆様に「キチン質」の機能を紹介願えれば幸いである。



キチン・キトサン